sakura2004
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C11325写真常設展示室
C11形式蒸気機関車について C11形式蒸気機関車は国産のタンク機関車である。1932年(昭和7年)から1947年(昭和22年)までの16年間に総生産数381両を誇る。国産の同タイプの機関車の中では最もポピュラーといえるかもしれない。昭和初期、それまで使われていた明治時代の旧式雑型機を整理するために国産の技術を駆使して新型のタンク機が複数種作られた。その先駈けとなったC10形式蒸気機関車の欠点を改良し、製造されたのがC11形式である。C10の欠点は軸重が重く使用線区が限られること。C11はこの点を考慮して作られた。生産数381両は生産時期によって1〜4次までのバリエーションがある。導入当初は主に西日本の都市近郊や主要支線で活躍し始めたが、さらに活躍の場を広げ、やがてほぼ全国各地でその姿を見ることができた。そして蒸機時代の終焉まで活躍を続けた。 C11325は、昭和21年に製造された4次形のグループに入る。このタイプはC11では最も多く、1943年から1947年までに合計135両が生産された。この形態が製造された時期は日本にとって苦難の時代であった。戦争のため物資の不足や徴兵による熟練工の不足、空襲による生産設備破壊など過酷な環境下で生産が行われた。この為、木製除煙板や角形(かまぼこ形)のボイラードームなど「戦時設計」「戦時工程」による大幅な簡素化が図られた。325号も戦時設計による角型のドームを有していたが、真岡鐵道への復元工事にあたり元の設計の1次形にならい、丸型のドームに付け替えられた。 C11325車両諸元■車軸配置:1C2■運転整備重量:68.06トン■最大長:12.65メートル■動輪直径:1.52メートル■使用蒸気圧15.0Kgf/cm2■最大動輪周馬力:610Ps■最大運動速度:毎時85km■ |